帰郷

★パンが村の外のにいると聞いて走って行くが、小屋の前に立ち止まるリィエンのシーンが追加

さあ、パンとリィエンの愛について語る時間がやってまいりました!今回も長く行きますよー!(笑)

完全版のリィエンは、パンへの想いに突き動かされるように、彼の元へと走ります。予告に使われてた
シーンですね。二人が一夜を共にした場所、その扉の前で立ち止まるリィエン。会いたい、その一心で
ここまで来てしまった…けれど。もう一度触れられたら…二度とは戻れない。みたいな心境かな?
やっぱりアルフを裏切れない、とか。それとも、パンがまだ自分のことを好きでいてくれてるのかが
分からないから、不安で会えないとかいう気持ちもあるのかなあ。とにかく、リィエンの熱情を感じる
シーンです。

あのシーンはリィエンの見せ場ですね!この映画ってセリフがなくて表情で演技する場面が多いけど、
リィエンは特に多い気がします。その中でもこの時の演技は好きです♪

でも…すごく心配になっちゃうのですが…こんな昼日中におおっぴらに走って行って大丈夫なので
しょうか!?村人全部が顔見知りみたいな狭い村でこんなことしちゃったら…

アルフ「あれ、リィエンの姿が見えないなあ。どこだー?あ、隣のおばちゃん、リィエン見なかった?」
おばちゃん「ああ、リィエンちゃんなら血相変えて村の外へ走って行ったよ」
アルフ「!!!ま…まさか…リィエンと兄上って…」

みたいな事にならないのか、それが気になります〜(笑)

今のはリィエン視点ですが、今度はパン視点。
村の外の小屋で火をたいて物思うパン。リィエンが小屋の外に立つと、ちょっと横目で外の様子を
伺うような表情になるんですよね。これって、気配に気づいたのでしょうか…?

  1. 別に気が付いたわけじゃなく、ただ首をかしげただけ。
  2. 「ん?」と一瞬気になったけど、気のせいだと思った。
  3. リィエンが来ているのに気づいたけど、外に出なかった。

2の可能性が高いかな、と思うのですが、3もありかな、って気もするんですよ。

その場合、「自分の人生は自分で決めろ」と言った手前、リィエン自ら小屋に入ってくるのを待った。とも
考えられますが、今はリィエンと会いたくないと思った…ってのもあるかも知れません。

舒城戦で勝って大臣のおぼえもめでたく、これからって言う時に…リィエンとの仲をアルフに知られて
すべて水の泡にはしたくない、って思うパンもありかな〜って。でもこれはただ計算高いって事じゃ
なくて、ここで会ってリィエンとの間に愛が燃え上がっちゃうとですね、もうお互いを焼き尽くすまで
その炎が消えないって分かってるから、一所懸命我慢してるんですよ(笑)

一方、劇場版。こっちのリィエンは走って行かずに、寝所でパンを思います。で、リィエンが映ったあと
パンが映って、離れていても、互いに相手を想ってる風の編集になってます。…あれ?リィエンがパンとの
夜を回想するシーンって…劇場版だと…この位置だったかな…?んー、定かじゃないのでそれは置いといて。

リィエンがパンと過ごした時間はわずかなので、パンのことを考えようとすると、一緒に過ごした日のことか、
坑道での会話が主になると思います。特に坑道での会話はクイ軍に途中で打ち切られたので、リィエンは
この夜だけじゃなく日々の生活の中でも、折に触れ思い出してたんじゃないかなあ。何か生活の中で疑問を
感じたとき、パンの言葉が耳の奥で、さざなみのように繰り返すわけですよ(笑)「どうして?」って。

どうして私はここに居るのだろう?どうして私はあの人を置いて戻ったのだろう?どうして私は戻る道を
選んだのだろう…?と、そこまで考えて、あれは自分の選択だったと気づく。あの時周りには戻れと命令
する人は居なかった。ただ…アルフは私の恩人で…夫で。恩には報いなければならないし…夫の元に
帰るのは当然のことで…。そう、それが当然のことだから。そう思って、誰に強要されたわけでもなく…
決めたのは…私なんだ。…みたいに、今までは周りが望む生き方をしてきて、それが当然だという固定
観念に縛られていたことに気づく。

するとリィエンは、同時に「自分の人生は自分で決められるのかも知れない」って事にも気付くんじゃないかな?

それは今までの生き方とはあまりにも違うし、その道を選ぶことで周りの人たちを傷つけることになるかも
知れない。そして、自分も傷つく。大きな責任を負うことにもなる。でも、それでも…私は、あの人を愛している。
ってとこまで思い至って、次の塹壕デートのシーンにつながる…ってのはどうでしょうか。
また妄想しすぎかな(笑)


イメージがまとまって来たので、このへんで二つの愛の形に名前をつけてみます。

この、二つの愛の形に名前をつけるとしたら…

完全版:「激しく燃え上がる愛」
劇場版:「静かに満ちてくる愛」

とでも言いましょうか(笑)

完全版は戦も恋も苦しい物なんだけど、劇場版だと戦は苦しく、恋はオアシスになってる感じがします。

あと劇場版の方は、「誰にも悟られず、ただ二人の心の中に、ひっそりと育まれる想い」みたいな…
「秘めた恋」とか、「忍ぶ恋」みたいな趣きを出したかったようにも思えます。

完全版の方は、「結ばれる事はないと互いにわかっていながらも、その身を焼き尽くすような激しい想いに
身を委ねる二人」みたいな…戦乱の世に燃え上がる、「禁断の愛」って感じです(笑)

…と考えて行くと、塹壕デートシーン最後の「激しい抱擁」が、完全版ではあって、劇場版では無いっていう
理由がわかる気がします。


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