このシーン、どこをどう切っても、めでたさのカケラも出てこないぐらい
禍々しい雰囲気が立ち込めてますよね。すごい演出だと思います。
雨、ずぶぬれのパンの表情、色彩が豊かな服や旗が映ってるはずなのに
色鮮やかに感じられない、風景の微妙な…くすんだような暗さ。
予告で見たウーヤンとの戦いはここなんだ、ってわかっちゃってるのもありますが
絶対不吉なことが起こる!パン、行っちゃだめー!!
って、引き止めたい思いで見てました…。
そしたら突然ウーヤンが飛び出し、パンの肩を刺します。キャー!!
政府の要人が来るんだから暗殺者がいないかぐらいちゃんとチェックしといてー!
あっ、ひょっとして警護の兵も全部パンを殺す命令を受けててウーヤンが潜むのを
見逃したのでは……あ、違うか。パン、ウーヤンを取り押さえようとしてた警護兵を
よせ!って言って制止してたし。
パン…自分しか、ウーヤンを止められないと思ったのかなあ…。
でももう、誰にも止められなかったんだよね。多分ウーヤン自身にも。
この最期の戦いで…
パンがウーヤンの脚をへし折るとき、靴が映るとせつなくなりました。
軍服が支給されたときウーヤンも新しい靴が貰えただろうから、
パンがくれた靴じゃないかも知れないけど…それとも、大事に履いてたのかな。
歩みを進める為に、弟にやった靴。
それを履いた足を、今は歩みを止めさせるため、折らなければならない。
悲しいです…。
|